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【中学理科】湿度の求め方は意外と単純!

こんにちは!西巣鴨校 教室長の安藤です。

今回は、中学2年生で学習する【湿度】について説明したいと思います。

理科では計算が出てくる単元を苦手とする生徒が多いです。中でも湿度の問題はグラフの見方から分からなくなりがちですが、コツを押さえればやることは毎回同じなので、一緒にマスターしていきましょう!

 


湿度の問題を解くには

基本的な知識のおさらい

まずは、湿度を求める上で知っておきたい理科の基本的な知識のおさらいです!

 

◼︎飽和水蒸気量

空気1㎥の中に含むことができる最大の水蒸気の量(単位:g/㎥)

※気温によって含むことのできる水蒸気の最大量が変わる→気温が低いほど含むことのできる量は小さく、高いほど大きくなる

例)

気温

0℃

5℃
飽和水蒸気量 21.5 g/㎥ 28.7 g/㎥

 

◼︎露点

空気中の水蒸気が水滴となってあらわれる温度(単位:℃)

例えば、机の上に冷たいコップを置いておくと、上記の絵のようにコップの周りが濡れていることありませんか?

これは、コップの周りの空気が冷やされ、空気中で含むことのできなくなった水蒸気が水滴としてあらわれているのです。

この現象が起こる時の温度を露点と言います。

 

↓これを飽和水蒸気量を使って説明すると…

コップの周りの空気が冷やされ、飽和水蒸気量が小さくなった(空気中で含むことのできる水蒸気の最大量が小さくなった)ので、水滴としてあらわれている

例)

気温 飽和水蒸気量

 

コップの周り 飽和水蒸気量
20℃ 17.5 g/㎥ 10℃ 9.1 g/㎥

←減った分が水滴としてあらわれている

 

 


湿度

湿度とは、空気の湿りけ度合い を表します(単位:%)

 

”冬→からから(乾燥)” ”夏→じめじめ”と感じますよね?

これに関わっているのが、空気の湿りけ度合い(湿度)です。

冬:気温が低いため空気中で含むことのできる水蒸気が少ない=空気の湿りけ度合いが低い

夏:気温が高いため空気中で含むことのできる水蒸気が多い=空気の湿りけ度合いが高い

つまり、冬は湿度が低く、夏は高いため上記のように感じるのです。

 

湿度を求めるための公式

 

とは言っても難しいと思うので簡単に言うと、

 です。

 

例えば、

今いる部屋の室温は20℃です。室温20℃の時に含むことのできる水蒸気の最大量(飽和水蒸気量)は14gです。

しかし今実際にある水蒸気の量(空気1㎥中に含まれる水蒸気量)を測ると7gでした。

この場合、この部屋の湿度は、

 で、湿度50%ということになります。

 

ちなみに!

私たちは一般的に湿度40%以下になると乾燥していると感じ、60%以上になるとじめじめと感じやすくなるため、室内の湿度は40~60%が快適と言われています。

 


実践問題

問題

では、実際に問題を解いてみましょう!

 

1.

室温(℃)

1 5 10 15 20 25

30

飽和水蒸気量(g/㎥)

3.7 5.2 7.4 13.8 18.7 23.1 28.9

①空気1㎥中に含まれる水蒸気の量が2.4gで、飽和水蒸気量が7.4gの時、湿度は何%?小数第1位を四捨五入して答えなさい。

②室温15℃の空気1㎥に含まれている水蒸気の量が4.6gのとき, 湿度は何%?小数第1位を四捨五入して答えなさい。

③室温25度の室内に置いてあるコップに氷水を入れていくと、水温が10℃の時にコップの表面に水滴がつき始めた。この室内の湿度は何%?小数第1位を四捨五入して答えなさい。

 

2.下の図は空気1㎥に15gの水蒸気が含まれる、温度25℃の空気が冷やされた時の様子を表している。

①温度が25℃のとき、1㎥にあと何gの水蒸気を含むことができる?

②温度が25℃のとき、湿度は何%?小数第1位を四捨五入して答えなさい。

③温度が10℃になったとき、1㎥あたり何gの水滴ができる?

 

 

どうでしたか、後半のグラフから読み取る問題できたでしょうか?

グラフの問題では出やすい問題を3問扱ってみたので、グラフの見方を抑えながら解説を見ていきましょう!

 

 

解説

1.

①湿度を求めるために必要な情報は問題文で与えられているので、それらを公式に当てはめると… 

 答え 32%

 

②今分かっている情報は、気温15℃の時の実際にある水蒸気量(空気1㎥に含まれている水蒸気の量):4.6g

 足りない情報は、気温15℃の時に含むことのできる最大の水蒸気量(飽和水蒸気量)

 これを表から読み取り、公式に当てはめると…

 答え 33%

 

③水温10℃の時に水滴がつき始めたということは、室温25℃では水蒸気として含めていたものが10℃では含めなくなったというこ

 とである。これから何がわかるかというと、今実際にある水蒸気量は室温10℃の時に含むことができる量と同じということ。

 また、室温は25℃なので、今含むことのできる最大の水蒸気量は25℃の時に含むことのできる量と同じである。

 これらの情報を表から読み取り、公式に当てはめると…

 え 32%

Point:水滴がつき始めた温度から今ある水蒸気量が分かる!

 

2.

まずは、グラフの見方から!

グラフの見方を押さえればどんなパターンの問題でも解けるようになります。グラフのどこから何の情報が読み取れるか覚えていきましょう。

①温度25℃の時に含むことのできる最大の水蒸気量:23g

 今実際にある水蒸気量:15g

 まだ含むことのできる水蒸気量:23g-15g=8g 答え 8g 

 

②温度25℃の時の実際にある水蒸気量(空気1㎥に含まれている水蒸気の量):15g

 温度25℃の時に含むことのできる最大の水蒸気量(飽和水蒸気量):23g

 答え 65%

 

③温度10℃の時に含むことのできる最大の水蒸気量:10g

 今実際にあった水蒸気量:15g

 含めなくなった水蒸気量(水滴となって出てきた量):15g-10g=5g 答え 5g 

Point:グラフの見方を押さえよう!

 

 

どうでしたでしょうか?

以上で問題の解説は終了です!

 

一見難しく思える湿度の問題ですが、公式の表現を「実際にある水蒸気量」「含むことのできる最大の水蒸気量」と置き換えたり、グラフの問題では、どこから何の情報が読み取れるかのポイントをしっかり押さえていけばそこまで難しくありません。

 

個別指導SUNSでは、難しい表現を生徒一人一人に合わせた分かりやすい言葉に変えて授業を致しております。

 

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